日本の海苔生産量の半数は有明
海苔の生産量は枚数で計算されますが、日本の海苔の生産枚数はおおよそ80億枚です。ごはんの最大の友達といわれるくらいですから納得できる数字ですが、それにしてもすごい枚数です。1年は52週で日本の人口は1億2千万として、日本人全員が毎週1枚以上の海苔を食べていることになります。 生産地は日本全国にあります。主要産地は松島湾・東京湾・伊勢湾・瀬戸内海・有明海の5つです。生産枚数が一番多いのは有明海で全体の5割を超えています。ですから、毎日食べられている海苔の2枚に1枚が有明海産ということになります。 有明海には、佐賀県・福岡県・長崎県・熊本県が接しています。4県の生産量を見ると、佐賀県と福岡県で3分の2以上になります。ですから、日本の海苔のかなりの割合が有明海、それも佐賀県と福岡県の生産ということになります。さらに細かくみると、佐賀有明が地区町村別の生産量で全国1位です。筑後川と矢部川から栄養豊富な水が流れ込んで来る福岡有明が、これに次いでいます。海苔といえば第一に有明を思い出しますが、数字を見てもうなずけます。 有明海には100以上の川が流れ込んで栄養が豊かです。淡水と海水がほどよく混ざり合っているので、海苔が育つには最適な環境です。さらに、潮の満ち引きの水位の差が最大で6メートルもあるという特長があります。ですから1日に1回は海苔が干し出されて光合成が進み、独特のうまみを作り出します。高品質を生み出す条件がそろった有明海苔の生産量が今後も揺らぐことはないでしょう。
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